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デジタルトランスフォーメーション(DX)

クラウドのメリット

社内システムをオンプレミス(自社設備で運用)からクラウドに移行を検討している企業様から相談を受けることがあります。今回はオンプレミスとクラウドの特徴を導入・運用目線で比較しました。

オンプレミスクラウド
イニシャルコスト100万円前後(構成次第)0円(従量課金の場合)
ランニングコスト電気代、保守時の費用3000円~(構成により)
立ち上げ日数30日(HWの納期次第、回線敷設、電気工事が必要になる場合もあり)数時間、単純なものは数分
保守ストレージやメモリーの故障に備えて自前でモニタリングや定期的な設備更新が必要クラウドサービスの提供者が設備更新を実施
設置スペース社内に用意する必要あり、セキュリティー対策、空調設備などのコストが必要サービス事業者が用意。セキュリティーの集中管理
廃棄廃棄費用が発生コストは発生しない。使った時間だけ課金される
拡張性HWの手配、回線敷設工事が必要、LTが必要必要な時に必要な期間だけ拡張することが可能。LTは数時間

オンプレのイニシャルが高額になっていますがHWは冗長化されている構成を前提としています。使用するパーツ、電源などもそこそこ品質の良いものを選んでおくことで、HW障害を極力回避できるはずです。クラウドはAWSやGCPなどの原価で想定しています。大手のクラウド構築ベンダーに依頼するとイニシャルコストで数十万以上かかる場合もあります。実際にそういった見積もりを目にしましたが、それらが使うクラウドサービスはAWSやニフクラといった誰でも直接契約可能なものでした。クラウドのランニングコストもサーバー監視やOSの保守も含めて数十万円がかかるベンダーもあります。ここでは他社に依存することなく自前で構築、運用することを前提としています。

オンプレ導入で見逃しがちなのが設置スペースです。ある程度の堅牢性をサーバーに求めるのでしたら、ブレードサーバーが良いでしょう。サーバーラックに何本も並べられますので拡張性も高いです。一方、設置場所の面積を必要とします。大きさは箪笥をイメージすると良いでしょう。かなりの重量物になりますので、床の補強が必要になる場合もあります。電源容量もそれなりに必要になります。電気工事が必要になることもあります。電気を消費すればそれだけ温度が上がります。温度をコントロールするためのエアコンが必要になります。サーバールームだと思っていただければ間違えありません。限りあるオフィススペースを有効的に活用するのにサーバーを自前で用意する必然性は今の時代ではほとんどないのではないでしょうか。

運用中は保守が必ず必要になります。保守費用の事を言うと必ず言われるのが「保守って必要なんですか」という言葉です。HWは必ずいつかは故障すると思ってよいでしょう。止まらないことが必須なシステムは、その「いつかは」に備える必要があります。2020年10月1日、東京証券取引所(東証)で相場情報の配信システムに障害が発生し、全銘柄の売買が終日停止になりました。原因はハードウェアの障害が発生したことと、バックアップへの切り替えがうまくいかなかったこととされています。相当なコストをかけたはずであろうシステムでもハードウェアの故障は起こり得て、リカバリーをおろそかにするとシステムダウンにより多くのユーザに迷惑をかけることになります。保守によって障害発生を未然に防止することを行います。システムの状態を監視することで障害を早期に見つけること、定期的にハードウェアを更新することで障害発生を防ぎます。オンプレで運用している場合は、保守の担当者をつける必要があります。専門的な知識が必要とされますので保守担当者のスキルは重要です。障害が発生してからHWの付け替えを行い、システムダウンタイムが1時間以上必要といった運用設計も見られます。壊れていない部品を定期的に更新するのはその分コストが発生しますので、経営的に判断が難しいところです。クラウドは保守コストも利用料に含まれていますので、ユーザが保守に関して頭を悩ますことはありません。クラウドサービスは利用期間が長くなればそれだけ費用がかさみ、オンプレよりも高額になるのではと心配されるかたもいらっしゃいますが、保守という観点から見れば決して高額ではないことがわかると思います。

クラウドベンダーに相談したけれど意外とコストが高かった、クラウドサーバーについてもっと詳しく知りたいといったご相談や、構築支援も対応しています。